民事裁判で勝訴する弁護士が不愛想な理由

目次

どう弁護士を選んだらいいのかわからない。 大都市の法律事務所の方がいいの? そもそも優秀な弁護士ってどこを見ればわかるの?

自分の悪評をプロフィールに載せる弁護士はいません。

いい弁護士の特徴はシンプルです。 不愛想なこと。

明るくて、元気で、親身に慰めてくれる弁護士がいい?

でもそれって法廷で役に立ちますか?

どうして無愛想な弁護士なの?

それは一言でいうと

プロに徹しているからです。

私は三つの法律事務所を渡り歩きました。

三番目の事務所で不愛想な弁護士と出会うまで一年かかりました。

それまでの間、他事務所に相談料、紹介料、着手金など大金を支払い、無駄に貯金を消費しました。

裁判には冷静さが求められますが、冷静に生きられないから裁判を起こすのであって とても矛盾した話ですよね。

独りぼっちで戦おうとしているのなら、なおさら冷静な弁護士を探すべきです。

地裁、高裁、勝訴判決まで長い道のりでしたが、

全て終わって振り返ると いい弁護士というのは無愛想にならざるを得ないのだ ということがわかりました。

「依頼人の心構え」と「いい弁護士」の見分け方をまとめます。

弁護士は友達ではない

心が弱っている時ほど、優しい言葉に騙される

愛想のいい弁護士は一見信頼がもてそうですが、友達を探しているのではありません。

仕事のできる弁護士を探しているのです。

仕事のできる弁護士は依頼人の話をよく聞きます。

「大丈夫」、「安心」などは依頼人が一番求めている言葉ですが

安易に口にしないのも いい弁護士の条件です。

優しいだけの言葉に信頼を預けてしまうと、

高額の着手金を支払わされて あとは放置

なんてことになるかもしれませんよ。

とは言っても少しは同情してよ

同情しません。

正確には同情をみせないのが いい弁護士です

依頼人が感情的になって落ち込むのはわかりますが、弁護士が感情的になってしまっては困ります。

多角的に物事を考えるためにも、感情に支配されてはいけないのです。

同情する気持ちがあるのならば

そのエネルギーは法廷で発揮されるべきだとは思いませんか。

弁護士も依頼人を選んでいる

弁護士は勝てる見込みのある依頼しか受けません。

見込みの判断はそれぞれ違うところですが

来るもの拒まずというわけではないのです。

相談は必ず対面でしましょう。

お互いに信頼関係が結べる相手なのか、ここで決まります。

話の途中で依頼人が取り乱したり泣き出したりすることも

あると思いますが、心配しなくても大丈夫です。

これから訴訟を起こそうという人に冷静な人はいません。

ここで粘り強く話を聞けるのがいい弁護士です

愛想の良さは必要ありません。

ここまでの まとめ

  • 安易に期待をもたせる言葉を使わない
  • 感情的にならない
  • 話を最後まで聞く

いい弁護士は このような特徴を持っています。

当たり前ですか? そうですよね。

でも、冷静ではない依頼人には この「当たり前」がわかりません。 そして、愛想よく出迎えおおいに同情してくれる商人のような弁護士に引き込まれていくのです。

訴訟を起こすのは自分だということを思い出してください。 自分で決断し、自分で弁護士を選ぶのです。

弁護士は冷たく依頼人を突き放さなければならないときがあります。 それは依頼人が何かを決断しなければならないとき、 そして満足できる判決ではなかったときです。

愛想のいい笑みが消えて 口調がきつくなっても責めてはいけません。 自分で選んだ代理人です。

依頼人にとって弁護士は特別な人です。

自分の人生の一部を預けるのですから当然です。

だけれども、心のケアを求めるのは違います。 一生、依頼人のそばにいて守ることはできません。

優しい言葉や慰めを期待するのは違います。 依頼人の身の上に毎回心を砕いていてはいい弁護はできません。

仕事のできる弁護士は 最初から最後まで少し冷たく感じるかもしれません。依頼人は それがプロとしての姿勢なのだと心得ておいた方がいいでしょう。

弁護士は友達ではありません。

都会の弁護士が優秀とは限らない

なんとなく、なイメージは捨てる

  • 弁護士キャリアが長いほうがよい
  • 都会のほうが場数を踏んでいそう
  • 大きい事務所は力もありそう

こういった先入観は一度捨ててみることをおすすめします。

イメージだけで決めつけてしまうのは 誰にでもあることだと思いますが、例に置き換えて考えると それはこういうことです。

  • 買い物は一流デパートでしかしない
  • 大学病院の医師が一番信用できる
  • 人生経験が長い人ほど偉い

わかりますよね? こんな考え方はばかげています。 優秀かどうかは場所ではなく 会って話して確認しましょう。

自分を中心に考えてみる

たくさんの法律事務所の中から 自分にあったひとつを選ぶなんてほぼムリです。それならば 自分にとって好都合な条件をしぼってみましょう。

これは私の経験から断言できることなのですが、自宅から遠すぎる事務所はおすすめできません。

かつて私は先入観に振り回されて 都市部の事務所しか探しませんでした。自宅から一時間以上かかっても、交通費が高くても、優秀な法律事務所にはその価値があると思っていました。

しかし、たった30分の打ち合わせのために 時間とお金をかけて通うのはとても大変なことでした。 原則的に事務所は土日祝日はお休みなので 平日の日中にこちらが時間を作らなければなりません。

少ない貯金はさらに減り、精神はさらに疲れていきました。

大切なことは自分の近くにおく

私が最後にお世話になった法律事務所は 自宅から歩いて15分のところのありました。これは全くの無計画で、とても幸運なことでした。

訴訟の話が進まず、担当弁護士を変えたいと思っていたときに たまたまみつけて連絡をしたのです。

一番の決め手は自宅から近かったことです。それほどに遠距離の事務所に通うのはきついことでした。

この適当とも思える選択が吉となるのです。

弁護士が優秀だったことはもちろんですが 精神的、金銭的な負担が減り 時間に縛られることも少なくなり 私のメンタルは息を吹き返すことができました。

愛想がいいけれど無礼だった弁護士

声の大きな明るい弁護士。
元気をだしましょう! 幸せになりましょう!を連呼する。
得意な業務の範囲は土地建物の遺産相続であるため、それ以外の依頼は他事務所へまわす。
相談料と紹介料はきっちりともらう。

おだやかな笑みをたたえたおっとり弁護士。
相談中は手元のパソコンでずっと会話を記録している。目が合うことはほとんどない。
電話をしても出ない。折り返しもない。メールで返ってきた理由は「体調が悪かったから」

40年以上のキャリアをもつベテラン弁護士。
数十年前から複数の中小企業の顧問弁護士を務めてきた。ある企業の社長が訴えられて しぶしぶ弁護を受けることに。
長く法廷に立っていなかったので 戦い方を忘れ惨敗。
これをきっかけに弁護士引退を決意。

優しくまじめな印象の弁護士。
着手金を支払ったあと 具体的な話ができないまま数か月が経過。解約のはこびとなる。
その後 個人事務所を開業。お知らせハガキを郵送して大ひんしゅくを買う。

さいごに

あなたが決断すること

とても厳しいことですが、訴訟から判決までは多くの時間とお金を費やします。

精神も消耗されるでしょう。覚悟がいることです。

でも、よく考え決めたことならば あとは自分を信じてください。

勇気ある自分の未来を信じてください。

その決断が幸せへ続いていくことを願っております。

読んでいただきまして ありがとうございました。

 

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この記事を書いた人

鍼よりお灸が気持ちいいので好きです。
国家資格を持っています。
お灸の効果と気持ち良さをひろめていきたい灸アドバイザーです。

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